迷走輪舞



 白い手が、チェスの駒を掴む。古泉が黒で、俺が白。
 掴んだナイトを移動させるも、本当にそれで良いのか、と問いかけたくなるような位置だ。ただ、黒のナイトを掴む白くて細い指が映えるので、その動作を見ているのは、結構好きだ。
 あの、SOS団員の性別が反転してしまっていた世界から戻ってきて一週間。学年末テストは今日から始まって、当然明日もあるという、非常に俺としてはまずい状態なのだが、何故俺はこうしてテスト勉強もせずに古泉とチェスなどに興じているのか、激しく疑問である。
 まあ、そもそもSOS団にはテスト週間といえど休む慣わしなど全く無いのだから関係ないが。
 だからと言って勉強しなくて良いなんて事は無い。
 特に、今の俺の成績だと尚更な。
 目の前のこいつは、慌てる必要も無いのかも知れないが、俺が慌てないとまずい状態なのは間違いない。では何故俺はこうしてチェスをしているのだろう。
 今回に限って言えば、古泉から誘ってきた訳ではない。俺から誘ったのだ。
 テスト勉強、しないと駄目だろうな、とは思うんだ、勿論。けれどノートを開いてみてもどうにもやる気が出てこず、流石にテスト週間ということもあって、俺を誘うような真似はせず、一人読書をしていた古泉を気分転換と称するチェスに誘った訳である。
 古泉は俺に、『勉強しなくていいんですか?』と遠まわしに聞いてきたが、兎も角やる気が起きないのだから仕方ない。
 いつもはお茶汲みをして下さっている朝比奈さんは、流石に今日はメイド服にも着替えずに勉強している。その隣で、一番必至にならなけりゃいけないはずの俺がこうしてチェスなんぞをしているのは何故だろうね。
 いや、もう考え無いようにしよう。
 長門は相変わらず読書をしているし、ハルヒはネットサーフィンをしている。
 テスト週間だってのに、みなさん余裕で羨ましい限りだ。
 余裕じゃないのは俺くらいなもんだろうね。それと朝比奈さん。彼女は真面目だから、余裕でも勉強するんだろうけどね。
「キョン、あんた本当に勉強しなくて良いの?」
「……」
 ネットサーフィンに飽きたのかハルヒが口を出してくる。
 正直に言おう。
 良い訳が無い。でもやる気が出ない。
 俺の沈黙の正体など、ハルヒに解からないはずもなく、呆れた表情を浮かべられた。
「そんなんで大丈夫なの?SOS団員が一人でも留年なんかしたら、いい恥さらしなんだからね!」
「解かってるよ」
 俺は溜息を吐く。流石に、留年はしないと思うがね。
 成績は低迷を見せているが、其処まで救いようが無い訳でも無い筈だ。理数科は危ないけどな。
「ったく、しょうがないわね。古泉くん、キョンに勉強教えてあげてくれる?」
「…僕は構いませんけど」
 そう言いながら古泉が俺に視線を向ける。俺が嫌がればどうしようも無いって事だろ。
「キョン、あんたはちゃんと勉強しなさい!古泉くん、悪いけどお願いね。有希、みくるちゃん、帰るわよ。あたしたちはあたしたちで勉強しましょ!」
 そう言って長門と朝比奈さんにも帰宅を促す。
 この二人がハルヒの言葉に逆らう筈もなく、勉強するなら何処でやっても一緒だろうし、多分するなら長門の家だろうな。あそこ広いし。
 そうして三人が帰って行くのを見送った後、古泉が俺に声をかけた。
「涼宮さんもああおっしゃっていた事ですし、勉強をしませんか?」
「……やっぱしないとまずいか」
「留年は流石に無いと思いますが、涼宮さんがあなたの成績を憂慮されているようなのは間違いないですし、あなたも成績が上がって悪い訳では無いでしょう?」
 古泉の言っていることはいちいち尤もで、反論の余地も無い。
 そもそも、俺だって普段から勉強する意欲が皆無って訳でも無いんだ。こうしてテスト期間になれば焦りもする。ただ、現状の俺はどうしてもそれ以外の事に気を取られてしまうという、それだけの事だ。
 一週間前、あの反転世界から戻ってきて、俺は一つの事を自覚した。
 というよりは、今まで避けて避けて考えないようにしていた事を、漸く認めた、と言うのが正しいかも知れない。
 つまるところ、俺は古泉が好きなのである。
 多分、それが男だろうが女だろうが関係なく、古泉一樹という人間が好きで、ひとえに目の前にいるこいつが好きなのである。
 しかし、いくら認めたからといって、すぐに告白する訳でもない。当然だ。
 何しろ俺と古泉は男同士である。世間一般から考えても受け入れ難い上に、古泉が俺に対して友情以上のものを抱いている可能性など、皆無に等しいのではないかと思う。何しろコイツはハルヒと俺とをくっつけようとしているような人間なのだから。
 そんな事を考えれば、そう言える筈も無いのだというのは自明の事だろう。
 古泉に促されるまま、明日テストのある数学と世界史の教科書を出す。世界史はまだ良いんだよ、問題は数学だ。さっぱり解からん。
 いつもは向かい側に座る古泉が、教えやすいようにか隣に椅子を持ってくる。
 近い。
 いつにも増して近い。
 そりゃ、同じ教科書を見ようとしたら、これぐらい近寄らなきゃならんだろうが。
 俺にしてみれば不健全な近さでしかない。
「まずは数学でしょうか。何処か解からないところがあったらおっしゃってください」
「ああ、解かった」
 そう言いながら教科書を捲る。
 うん、解からない。
 何がって、全部が。
 まあ、そんな事を言ったら呆れられるのは必至だから、目に付いたページを開くことにした。学年末テストは一年の範囲全部って辺りが呪いたくなるね。
「じゃあ、この辺り、教えてくれ」
「ああ、そこはですね…」
 低くて落ち着いた古泉の声が響き、白い指が教科書をなぞる。ノートを開き、古泉の声に耳を傾けるが、いかんせん、頭が理解することを拒否していて、俺の頭はただ古泉の心地良い声にうっとりと聞き惚れることになる。
 いや、そもそも人選が間違っているのだから仕方ない。惚れた相手を身近において、冷静でいられる方がどうかしているのだ。これが他の長門やら朝比奈さん、あまり歓迎したくは無いがハルヒだったならば、もうちょっと集中して出来ていたに違いない。
 こんなに近くにいて、古泉の手やら声やら顔やらが近くにあるというのは心臓に悪くて仕方無いのだ。
 そんな風に俺が悶々としていると、古泉が不審に思ったのか俺の顔を覗きこんでくる。
「あの、聞いてますか?」
「あ、ああ…」
「じゃあ、この問題をやってみてください」
 そう示された問題を見て、一応解こうとはするものの、実際のところ古泉の説明なんて聞いちゃいなかったから、さっぱり解からない。
「頼む、もう一回説明してくれ」
「やっぱり聞いていなかったんですね。今度はちゃんと聞いてくださいよ?」
 呆れた顔をしながらも古泉はまた説明を始める。
 ちゃんと聞いてみれば、古泉の説明は解かりやすい。が、やはり隣の古泉の事が気になってしまって、そちらの方に意識が集中してしまう。
 ああ、本当に何で俺はこいつが好きなんだろう。
 意識したのは間違いなく、七月のあの、夕立の日だろうとは思う。白いシャツに透けた肌が見えて、それに俺は欲情したんだ。古泉は顔も体も、何もかもが綺麗に出来ていて、触れてみたいという欲求を起こさせる。
 …つまり何か、俺は古泉の体が好きなのか。ようするに体目当てというやつか。
 それはそれでショックだな。いやいや、俺は朝比奈さんみたいな特盛体型が好きなんだ。しかし、でもやっぱり古泉の体を見ているとそそられる。何か変なフェロモンでも出してるんじゃなかろうか。だが、古泉は性格的にはあまり好きではないんだよな、実際。顔は綺麗なのに。体も、触ったらすべすべしそうだ。俺よりよっぽど白い肌が目に付いて仕方ない。
 やっぱり体目当てか、俺?
 でも気がついたら好きだったんだ。性格的に気に入らない部分すらもどうでもよくなって、俺は結局こいつに触れたくて仕方ない。
 問題を説明する古泉の声が心地良くてたまらない。隣を見ればすぐ近くに古泉の顔がある。
 ああ、やっぱり、好きだな。
 思考が支離滅裂になっていることすらも解からなくなった俺は、行動すらも支離滅裂になったらしい。
 気がついたら俺は、隣に居る古泉の腕を引いて、キスをかましていた。
「……」
「あ」
 目を見開いて固まる古泉と、キスをした後に正気を取り戻した俺が至近距離で見詰め合う。
 唇は、柔らかかった。
 古泉は数度瞬きを繰り返してから、俺から身を離した。ちょっと残念。
 だが、当然の行動ではある。
「……僕が誰だか、解かってますよね?僕は涼宮さんや、ましてや朝比奈さんや長門さんでもありません」
「ああ」
「ついでに言うなら、僕は女性でもありませんが」
「解かってる」
 見れば解かるからな。
「一週間前の反転世界での後遺症ですか?」
「無いとは言い切れないが、違う」
 古泉の質問の一つ一つに答えながら、ああ、俺は自分で退路を断っているなあなんて暢気に考えていた。逃げ場は古泉がいくつか用意してくれたというのに、それを散々無視してしまっている。
 というかもう、此処まできたら腹を括るしかないだろう。
「……じゃあ、あなたはゲイだったんですか?」
「いや、違うぞ。…って言ってもこの状況じゃ説得力が無いな。敢えて言うならバイってとこか?」
 此処まで来て言うのもなんだが、俺は当然女の子も好きだ。というか、女の子の方が好きだ。可愛いし柔らかいし見ているだけで癒される朝比奈さんみたいな人が好きだ。
 でも仕方ないんだよ、俺は何故かお前が良いんだ。
「冗談は止めてください」
「冗談じゃねえよ」
 いつも微笑を浮かべていた古泉の顔が険しくなる。まあ、男に告白されてるんだから当然だよな。俺だって、谷口辺りに告白されたら同じような顔になるだろう。
「お前が好きだ」
 ああ、言っちまった。
 でも今日の行動を考えるに、いつまでも黙っておく事も出来なかっただろう。
「ふざけないでください」
「ふざけてないって」
「ふざけている方がまだマシです。あなたは涼宮さんを…」
「ハルヒは関係ないだろっ」
 振られるかも知れないとは思っていたが、流石に此処でハルヒの名前を出されるのは腹が立った。今、ハルヒは関係ないだろ。話しているのは、俺がお前を好きだってことだ。
「それとも、お前はハルヒが好きなのか?」
「前にも申し上げたと思いますが、僕は恋愛対象として彼女を見ている訳ではありません」
「じゃあ、関係無いだろ」
「関係ないはずないでしょう、涼宮さんはあなたが…っ」
 古泉がそう言い掛けたところで、俺は古泉の腕を掴んでその場に押し倒した。背中を強かに床に打ちつけて、古泉が呻き声を漏らす。
 こんな時までハルヒの名前を出すな、ハルヒが俺をどう思っているかなんて今は関係ない。俺を見てものを言え。
 無性に腹立たしくて、俺はまた古泉にキスをしようと唇を寄せるが、それを古泉は押し退けようとする。まるでプロレスでもしているかの如く俺は古泉を押さえつけ、古泉は俺を押し退けようともがく。
「やめ…っ、涼宮さん、が…」
「だから、ハルヒは関係ないだろう!俺が聞きたいのはハルヒがどうこうじゃなく、お前の気持ちだ」
「あなたこそ、よく涼宮さんを無視してそんな事が言えますね!」
「別に無視してる訳じゃねえよ。お前こそ、そんなにハルヒが怖いのかよ!」
 心底腹が立っていて、俺は古泉の両手を掴んで押さえつける。古泉ももがいて俺を押し退けようとするが、マウントポジションは俺の方が上だ。
「そういう事じゃありません!僕はただ涼宮さんを…」
「うるさい!結局ハルヒやら、世界崩壊やらが怖いだけなんだろ!でもな、俺はそんなものより、お前の方が良いんだよ!」
「冗談は止めてください!」
「冗談じゃないって言ってるだろ!俺は、お前が好きなんだよ!」
 そう、俺が言ったのが早いか、部室のドアが開かれたのが早いか、解からなかった。
 勢い良くドアが開かれ、其処から顔を出したのは、この場に一番顔を出したらまずい人物だったってのは確かだ。
「…ハルヒ」
「あたし、忘れ物、取りにきたんだけど…あんた……何やってんの?」
 信じられないという風に目を見開いて、ハルヒが立ち尽くしている。当然だろう、現状、俺は古泉を床に押し倒してキスしようとしていた訳で、しかもあの大声の告白も聞こえていたに違いない。
 兎に角古泉に集中していて、ハルヒのあの威勢の良い足音に気づかなかったのは失態だった。いや、もしかしたら、俺達を驚かせようと足音を忍ばせてきたのかもしれないが。
 それにしたって、タイミングが悪い。
 きっとふざけてたんだとか何とか言い訳すれば、まだ何とかなる。
 しかし、そもそもいつまでも隠しておけることじゃない。
「…ハルヒ、俺は、古泉が…」
「ちょ、あなたは、何を!」
「うるせえよ、黙ってろ。…俺は、古泉が好きなんだ」
「……っ!」
「涼宮さん!」
 俺がそう言った瞬間に、ハルヒは泣きそうに顔を歪め、すぐに踵を返して部室を出て行く。古泉は俺を押し退けて追いかけようとするが、俺はその腕を掴んだ。
「待てよ!俺はまだお前の答えを聞いてねえ!」
「そんなことより、涼宮さんが!」
「そんなことじゃないだろ!」
 俺だってこれでも決死の覚悟の告白なんだよ。
「涼宮さんの気持ちに、全く気づいていなかった訳でも無いでしょう。それなのにどうしてそんなことが言えるんですか!」
「追いかけたって何も変わんねえだろっ!」
 俺がそう言うと、怒りに満ちた目で古泉が睨みつけてくる。古泉が怒っているのを、初めて見た。ぞくりと背筋に冷や汗をかく。
 綺麗な顔をしているヤツが怒った時の顔ほど、怖いものは無いと改めて知った。
「……確かに、僕は涼宮さんに対して恋愛感情は抱いていません。ですが、涼宮さんは僕にとって一番大切な人です。彼女を傷つけるような真似をする人は、誰であろうと許しません!」
 そう言って、俺の手を振り払った。
 更に引き止めるような真似は、俺には出来なかった。ハルヒを追いかけて部室を出て行こうとする古泉を次に引き止めたのは、携帯の着信音だった。
 古泉の鞄から漏れてくるその音に、『閉鎖空間』という単語が頭に浮かぶ。古泉は一瞬そちらに視線を向け、けれどそんなものは意に介さないとでも言うように、携帯を見ることなく部室を走って出て行った。
 その後も、携帯は鳴り続けるが、取る人間は居ない。
 俺は、ただ古泉が出て行った後を呆然と見詰つめていた。
 古泉は俺を振り払い、そして、『機関』さえも振り払ってハルヒを追いかけた。古泉が、俺に応えてくれるなんて思っていた訳では無い。それでも、古泉がそこまでハルヒを大切にしているとは、俺は思っていなかった。『機関』さえも無視するとは、思っていなかった。
 呆然と開け放たれた入り口を見つめていた後、振られたのだと自覚する。
 そう、はっきりと古泉は言ったのだ。ハルヒを傷つけるものは誰であろうと許さない。つまりは、俺を許さないと。
 嫌われたのだ。
 初期配置に戻るどころか、決定的に。ショックで無い筈が無い。
 リセットボタンがあるなら、最初からやり直したいと思うぐらいには、動揺している。
 プツ、と着信音が途切れて、一瞬ショックから現実に引き戻される。
 そうだ、黙って此処で突っ立っている訳にもいかない。二人を探した方が良いだろう。少なくとも、ハルヒを放っておく訳にもいかないだろうし。
 俺はようやく部室から出て、周囲を探す。
 テスト期間中なだけあって、殆ど人影は無い。部室棟など、それこそ人っ子一人居ない。
 部室棟を出て何処へ行ったのかと考えていると、中庭から言い争うような人の声が聞こえてそちらに足を向けた。
「っ放してよ、放して!」
「涼宮さん!」
 古泉が、ハルヒの腕を掴んで抱き締めた。ハルヒはもがいて古泉から離れようとするが、今ひとつ力が入っていない。ハルヒが本気になれば、古泉を振り払う事など容易いだろうに、決定的に抵抗する事が無い。
「放してっ!」
「涼宮さん、聴いてくださいっ!僕は、彼のことなんて何とも思っていません。それでも、僕が…あなたにとって、僕が邪魔な存在なら…僕は消えたって構わないんです」
 抵抗していたハルヒの動きが、その言葉にぴた、っと止まる。
「………古泉、くん?」
「あなたが幸せになるのに、僕の存在が邪魔だというのなら、消えたって良いんですよ」
 まるで、ハルヒに言い聞かせるかのように、強く抱き締めて古泉がそう言う。
 古泉は、何を言っている?
 ハルヒが望めば、本当にそうなるのだと言ったのは、古泉だろう。それをまるで、ハルヒに自分を消してくれと言わんばかりのことを、どうして平然と口に出来る。
 呆然と成り行きを見守っていると、ハルヒが、抱き締めている古泉の腕を掴んだ。
「駄目よ」
 ハルヒが搾り出すように声を出す。
「消えるなんて駄目だからね!古泉くんは、あたしの、大事な副団長なんだから、急に居なくなったりしたら、許さないんだから!!」
「……はい」
 ハルヒが、強く古泉を見据えて言う。古泉はそんなハルヒを愛しげに見つめて、頷く。
「許さないんだから…」
「はい、有難う御座います」
 見詰め合う二人は、恋人同士のようにすら見える。けれど、違うのだということは俺だってよく解かっていた。
 あの、反転世界の二人と同じなのだ。
 互いを想い合っていて、恋愛感情でなくても大切だと思っている。古泉が先ほど俺に言った台詞は、まさしく向こうのハルヒが俺に言った台詞じゃないか。
 恋愛感情じゃない、それでも、相手が一番大切な存在なんだと。
 向こうの世界とこちらの世界ではハルヒと古泉の関係は違うんだと思っていた。けれど、同じなんだ、結局どっちにしたって同じなんだ。
 そこに、俺の入り込む余地などない。
 どうやってその場から離れたのかも、どうやって家に帰ったのかも、よく覚えていなかった。ただ、冷静になってはっきり解かったのは、俺が失恋したということと、俺はハルヒと古泉のことを、何も解かっていなかったんだという事だった。
 明日もテストはある。
 でも、考えるまでも無く、散々な結果になるだろうと言う事は、答えを見るまでも無くはっきりしていたのだった。


Fin





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